小さな会社が大企業と比べて圧倒的に不利な点は、広告費でも人員でもなく「認知のスピード」です。「アルファード」「ロレックス」など多くの人が知ってるブランド名なら興味のある商品をダイレクトに検索するでしょう。でも、知られていなければ検索もされませんよね?
では『認知のスピード』を最短で越えるにはどうするか?
答えは、ホームページを「あなたの会社を一瞬で伝える場所」にすることです。
小さな会社が有名になるには、広告を出すだけでは足りません。名前を知らない人にこそ、「この会社なら私の悩みを解決してくれそう」と思ってもらう必要があります。
そのために、ホームページを単なる会社案内ではなく『特徴を伝えるツール』に変えてしまいましょう。次の3つが伝われば『認知のスピード』は速くなります。
たとえば、あなたが街の印刷会社だとします。
ホームページのトップで「名刺印刷が早くて安い」だけでは弱いんです。代わりに、こう見せます。
「急ぎの名刺でも、明日にはあなたの手に。地元で25年の信頼実績」
こうすると、検索でたまたま見つけた人も「おっ、ここに頼めば安心そう」と思いますよね。これが認知のスピードを一気に上げるコツです。
ホームページは、24時間休まず働く営業マンです。しかも、1回整えてしまえば広告費をかけなくても見込み客を連れてきてくれます。小さな会社にとって、これほど頼もしい味方はありません。
キーワードを10語書く理由は、顧客目線とのギャップを可視化するためです。たとえば「オンデマンド印刷」という業界語は、顧客にとっては「少部数 チラシ 急ぎ」を意味となる場合もあります。悩みワードの書き出し作業は、このズレを修正するスタート地点になります。
ラッコキーワードを使い、先ほどの10語を入力すると「〇〇+方法」「〇〇+料金」といった派生語が一覧にしてくれます。ここで大切なのは『数値化可能な悩み』を拾うこと。「名刺 100枚 早い」のように量や速度が入るとコンテンツの方向性が具体的になります。
スプレッドシートに①キーワード、②月間検索数、③競合サイトの強さなどをまとめます。さらに「自社の得意度」を◎○△で評価。競合性が低く自社が得意とする用語が『勝率が高い土俵』となり、ここにリソースを集中することで、闇雲に記事を書くより数倍速く結果が出ます。
ホームページを作るときに、ただ情報を並べるだけではもったいないです。なぜなら、訪問者にはそれぞれ「今どんな気持ちで検索しているか」という違いがあるからです。これを検索意図といいます。検索意図は大きく分けて3つのタイプがあります。
この人たちは、もうサービスを利用する気持ちが固まっています。
検索キーワードの例
・名刺印刷 即日 札幌
・水道修理 料金 東京
今すぐ客は「早く」「すぐ」「値段」などの言葉が入ることが多いです。
こういう人には、悩む前にすぐ行動できるページを用意することが大切です。
・ページ上部に電話番号と「今すぐ相談」ボタンを設置
・料金やメニューが一目でわかる表や画像
・申し込みフォームまで1クリックで進める導線
検索から問い合わせまでを最短ルートにすることで、離脱を防ぎます。
この層は、どこに依頼するかは決めたいけれど、失敗はしたくないと考えています。
検索キーワードの例
・ネイルサロンン 口コミ 麻布十番
・ホームページ制作 事例 小さな会社
「口コミ」「評判」「事例」といったキーワードでこの層には、信頼できる情報をまとめたページが有効です。
・実績ページ(事例紹介や成功例の写真)
・お客様の声や口コミページ
・Before→Afterで結果がひと目でわかるページ
比較検討客は1回で決めず、ブックマークや再訪問することも多いため、見やすさと安心感が重要です。
この人たちは、まだ行動する前の段階で、ゆっくり情報を集めています。
検索キーワードの例
・名刺デザイン 初心者 注意点
・ホームページ 集客 方法
「やり方」「コツ」「失敗例」などの学習系のキーワードで検索する傾向にあり、ブログ記事やコラムで役立つ情報を届けることが効果的です。
・初めてでも失敗しない名刺デザインのコツ
・小さな会社がホームページから問い合わせを増やす3ステップ
役立つ情報を届けることで「次に困ったらこの会社(人)に相談しよう」と思ってもらえます。すぐ売上にはならなくても、後から効いてくる大切な層です。
検索意図に合わせたページ設計のポイントは、迷わせないことです。
今すぐ客には料金や即日対応ページ、比較検討客には事例・口コミページ、潜在層にはブログ記事。どのページで受け止めるかを決めておくと、訪問者の離脱が減り、ホームページが自然に働いてくれます。
検索結果で切れない文字数はタイトル32字。ここに『悩みキーワード』+『解決キーワード』+『社名』などを入れます。
説明文は120字前後でベネフィットを提示。「小ロット印刷を翌日出荷。地域最速の名刺専門店」など…
これだけでクリック率が上がります。
図書館で本棚の案内がなければ迷子になってしまいます。同じように、関連記事リンクとパンくずリストは『案内板』と『現在地』。
Googleはこれを読み取り「整理されたサイト」と評価するため、検索順位の底上げにも直結します。
ブログを公開→SNSへ自動投稿→SNSプロフィールからホームに再度流入。さらにGoogleビジネスプロフィールで写真・営業時間を更新すると地図検索に強くなり、地域キーワード+サービス名での検索が増え、予約や問い合わせ件数を増やすことができます。
ダッシュボードの数字すべてを追うのはちょっと大変です。「ユーザー数・平均滞在時間・直帰率・問い合わせ数」この4つを定期的にチェックし、極端に低い項目を改善。数字→仮説→修正→測定のシンプルなPDCAが、最短でアクセスと問い合わせを引き上げます。
色とフォントは直感的に会社のブランドイメージを伝える役割があります。メインカラーをを2色、フォントを見出し用と本文用に限定するだけでも「この会社っぽい」とブランドイメージが浸透していくものです。
1画面の上半分で「悩み」「解決後のイメージ」「CTAボタン」を見せると、読者はスクロールを開始しやすくなります。CTAはブランドカラーと反対色を使い、文言は「60分無料相談はこちら」など『具体的メリット』を書くとクリックが増えます。
スマホでは親指が届く範囲(画面下部中央)に主要ボタンを置きます。文字は16px以上、段落間に1行の余白を入れるとスムーズに読め、滞在時間が伸びる傾向があります。
ボタン色を「緑」から「オレンジ」へ、文言を「無料相談」から「60分無料カウンセリング」など部分的に文言や色を変え、定期的にA/Bテスト。
クリック率が高い方を残し、さらに別の要素をテスト。これを繰り返すことで、問い合わせ率が伸びていきます。
「創業のきっかけ→最初の苦労→転機→現在→未来」順にストーリー書くと物語性が高まり、読者は『人』に興味を持ち始めます。
顔写真や職場の風景を入れると信頼度が上がる点は心理学でも裏付けがあります。
サービス・料金ページで最も重要なのは、ただ金額を見せることではなく ベネフィットを明確に伝えること です。
次に価格、最後によくある質問で不安を解消。これだけで「高そうだからスルー」という離脱が減り、問い合わせ率が向上します。
ビフォー写真、課題、施策、アフター写真と数字、顧客コメント。この5つを1記事にまとめたブログを投稿。
忙しい人は週に1本でもかまいませんので継続的に投稿することが重要です。閲覧者は自分に近い事例を探し、納得して問い合わせます。
読者の悩みをタイトルに入れ、冒頭で結論=答えを書く。理由として事例や図解を示し、最後にCTA。これを週1本続けるだけで、検索流入と専門家としての信頼が同時に育ちます。
成果:新規相談件数前年比240%
城岡プロモーションは、中小企業のブランディングや経営コンサルティングを行う会社です。以前は紹介や人脈からの仕事が中心でしたが、ホームページブランディングに成功後は営業活動や交流会参加などでの活動は不要になりました。
この会社が行ったホームページブランディングのポイントは以下です。
この結果、ホームページ経由での相談が大幅に増え、前年比240%の新規相談件数を達成しました。
成果:3ヶ月で予約ストップ
GreenTiffanyは「自爪育成」に特化したサロンです。競合が多い東京港区でで、いかに差別化するかが課題でした。
ホームページブランディングで行ったことは次の3つです。
結果として、オープンからわずか3ヶ月で予約枠が埋まり、受付を一時停止するほどの反響となりました。
成果:新規集客年間360人
マジカルボディ札幌は姿勢改善と痛み改善を同時に行う骨盤矯正サロンです。以前はホームページからの集客はほとんどありませんでしたが、ブログを強化することで年間新規客数の平均値が360人を超えるようになりました。
ホームページブランディングで行った工夫は次の通りです。
結果として、ホームページからの新規予約が年間360件に増加し、広告に頼らず集客できる仕組みが整いました。
ホームページは作っただけでは成果につながりません。
ホームページブランディングの第一歩は基本的なことのチェックから!
下記の10項目をチェックしてみましょう。
ホームページブランディングの10のチェック
- ターゲットとキーワードを1行で言語化できているか
- トップページを7秒見ただけで「誰の何を解決する会社か」伝わるか
- CTAボタン(問い合わせ・予約)の色・文言・位置は最適か
- サービス・料金ページがベネフィット中心で設計されているか
- 事例・お客様の声ページが整備されているか
- ブログやコラムで検索されるテーマを発信しているか
- スマホで見たときに読みやすく、操作しやすいか
- サイト全体で世界観(カラー・フォント・写真)が統一されているか
- Googleアナリティクスやサーチコンソールで数値を確認しているか
- 更新や改善が月1回以上できる仕組みになっているか
今回お伝えした実践方法チェック項目法は、すぐに結果が出る魔法ではありません。
しかし、ターゲットを明確にし、デザインやコンテンツを一つずつ整えていくことで、検索で見つけてもらえる確率が上がり、あなたの会社を選んでもらう理由が積み重なります。
ホームページブランディングの力は、続ければ続けるほど大きくなります。
改善を重ね、事例やブログを継続的に更新していくことで、半年後、1年後には「問い合わせが倍増した」「自然検索だけで集客できるようになった」という成果につながります。
小さな一歩の積み重ねが、やがて大きな成功に変わる。
それが、ホームページブランディングの一番の魅力です。
資産として残り続け、24時間新規顧客を連れて来てくれるでしょう。今日できる小さな一歩から、ぜひ始めてみてください。
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