エステサロンのペルソナ設定方法を事例でわかりやすく解説!集客に差がつく正しい作り方とNG例

エステサロンのペルソナ設定方法事例

そもそもペルソナとは?エステサロン経営に必要な理由

ペルソナとは、サービスを届けたい理想のお客様像を一人の人物として具体的に設定したものです。年齢や職業、ライフスタイル、悩み、価値観まで細かく描くことで、発信内容やサービス設計、接客の質が大きく変わります。
多くのエステサロンが、20代から40代の女性など、曖昧なターゲット設定で終わってしまっています。しかし、曖昧なままでは、誰の心にも響かない発信になってしまい、集客が不安定になります。
明確なペルソナを設定することは、このサロンは私のための場所だとお客様に思ってもらうための第一歩です。

間違ったペルソナ設定が集客を遠ざける理由

ターゲットとペルソナは混同されがちですが、大きな違いがあります。
ターゲットは大まかな属性であり、ペルソナはその中のたった一人のリアルな人物像です。
ペルソナが曖昧だと、SNSの発信やサービスメニュー、広告コピーにブレが生まれ、見込み客に届きにくくなります。
逆に、具体的なペルソナを描いていれば、この人はこんな悩みを抱えているから、こう伝えようと自然に発信の軸が定まり、信頼されるサロンづくりが可能になります。

True Faceを事例にしたペルソナ設定の成功パターンと失敗パターン

サロンコンセプトの確認「からだの土台から美しさをつくる健康美サロン」

札幌にあるエステサロンTrue Faceは、外見の美しさだけでなく、体の根本から整えることに重きを置いた健康美サロンです。
自然治癒力、巡り、姿勢などにアプローチし、年齢とともに増える未病サインや体の不調に向き合い、未来の健康と美しさを育てることを目指しています。
このようなコンセプトをもとに、相性の良いペルソナと相性の悪いペルソナを具体的に比較してみましょう。

コンセプトに合ったペルソナ例1

名前:佐藤 結衣さん
年齢:45歳
職業:保険会社の事務職(正社員)
家族構成:夫と高校生の娘
ライフスタイル:平日は仕事と家事で忙しいが、週末は読書やカフェなどで一人の時間を楽しむ。健康意識が高まりつつある。
悩み:疲れやすい、むくみ、肌のくすみ、姿勢の崩れ、年齢による体調の変化
求めていること:根本的に体を整えるケア、安心できる空間、継続できる仕組み
価値観:見た目の変化よりも、将来の健康や美しさに投資したい

このペルソナはTrue Faceのコンセプトとしっかり一致しています。継続的なケアを求めており、体の根本を整えるというサロンの考え方に共感するタイプです。

コンセプトに合っていないペルソナ例2

名前:山田 愛さん
年齢:28歳
職業:美容系インフルエンサー
家族構成:独身
ライフスタイル:SNS映えを重視し、流行のコスメや話題の施術を次々と試す。エステには即効性を求める。
悩み:小顔、毛穴の開き、肌のトーンダウン
求めていること:写真映えする空間、短期間で変化が見える施術
価値観:効果の早さ、話題性、フォロワー受けが最優先
このようなペルソナは、True Faceの「健康美」「未病ケア」「継続的な施術」とは真逆のニーズを持っています。一度は来店するかもしれませんが、満足度は低く、リピーターになりにくいと予想されます。

二つのペルソナの違いを比較

比較項目ペルソナ1(結衣さん)ペルソナ2(愛さん)
年齢四十五歳二十八歳
主な悩みむくみ、疲れ、姿勢、くすみ小顔、毛穴、トーンアップ
目的根本改善と将来への投資即効性と映え
通う頻度月一回の継続利用単発、話題重視
求める価値安心感と信頼トレンドと変化の速さ
相性非常に良い相性が悪い

このように、ペルソナによって集客の質やリピート率が大きく変わることがわかります。

自分のサロンに合ったペルソナを作るための3つのステップ

【ステップ1】サロンのコンセプトを明確にする

まずは、あなたのサロンが「誰に」「どんな未来を提供したいのか」を言葉にしてみましょう。
癒し、根本改善、美容、健康、リラクゼーションなど、目指している価値を明文化することで、理想の顧客像が見えてきます。

【ステップ2】悩みや価値観を掘り下げる

あなたが届けたい顧客は、どんな悩みを抱えていますか。
どんなことに共感し、何に価値を感じるのか。
たとえば「疲れやすい」「自律神経が乱れている」「姿勢が悪い」「年齢による体の変化が気になる」など、できるだけ具体的に想像してみましょう。

【ステップ3】ライフスタイルまで描くことでリアリティが増す

仕事、家族、趣味、休日の過ごし方なども含めて、その人の人生の一部をイメージしてみましょう。
リアルな人物像を設定することで、スタッフ全員がその人物に対して施術や接客をしているイメージが持てるようになります。

ペルソナが明確になれば、集客もサービスもブレなくなる

ペルソナは、ただのマーケティング用語ではありません。
あなたのサロンの価値を「誰に届けたいか」をはっきりさせるための土台です。
ペルソナが定まれば、広告やSNSの発信も迷わずに進められ、価格に頼らず選ばれるサロンづくりが可能になります。
まずは、たった一人の理想のお客様を丁寧に描いてみることから始めてみてください。
あなたのサロンの魅力が、必要としている人にしっかり届くようになるはずです。

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城岡 崇宏

株式会社城岡プロモーションの代表取締役で、ブランディング・マーケティング・デザインの3つの視点からトータルブランディングを提供するコンサルティング&制作会社を運営しています。​北海道と東京で複数のサロンや店舗を経営し、実践的な経営戦略を基に、10年・20年と継続的に利益を生み出すビジネスの土台作りにフォーカスした内容をメルマガで発信しています。​「リピート集客経営」を基本の考え方に、お客様に選ばれ続けるビジネスモデルを一緒に育てていくことを目指しています。