時間がない経営者が
「自分にしかできない仕事」に
集中するための方法
「やることが多すぎて時間がない」
経営者であれば、一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
会社の規模が小さいほど、経営者自身がさまざまな仕事を担当します。お客様への対応、スタッフへの指示、経理や労務、ホームページ、ブログ、SNS、広告など、仕事を挙げればきりがありません。
時間がない状態を変えるために必要なのは、単純に仕事のスピードを上げることではありません。
まず考えたいのは、どのような会社をつくりたいのか。そのために経営者自身が何をするべきなのか。そして、何を手放すのかということです。
特に労働集約型のビジネスでは、人を増やせばすべて解決するわけではありません。人件費が増えれば利益にも影響しますし、人が働ける時間には限界があるため、売上にも上限があります。
時間の問題は、働き方だけではなく、ビジネスモデルや会社の仕組みから考える必要があります。
まず自分がどこを目指しているのかを決める
時間が欲しい理由は、人によって違います。
今の売上を維持しながら働く時間を減らしたい人もいれば、会社を大きくして売上を増やしたい人もいます。店舗を増やしたい人もいれば、少人数の会社のまま利益を増やしたい人もいます。
まずは、自分がどこを目指しているのかを決めます。
目標が変われば、必要な人員も仕組みも変わります。
年商3,000万円を目指す会社と、年商3億円を目指す会社では、経営者の仕事も組織のつくり方も同じではありません。
経営者自身が現場の中心となって売上を作るのか。スタッフを増やして事業を拡大するのか。外注を活用するのか。できるだけ少人数で利益を残すのか。
「時間がないから人を増やす」と考える前に、まず目標を決め、その目標から必要な体制を考えることが大切です。することが利益改善のスタートです。
自分が何に時間を使っているのか洗い出す
時間がないのであれば、それだけ多くの作業を抱えているということです。
- お客様への連絡
- スタッフへの指示
- 見積書や請求書の作成
- 経理作業
- ホームページの更新
- ブログの作成
- SNSへの投稿
- 広告の確認
- 資料作成
- 予約管理
一度、自分が行っている仕事をすべて洗い出してみます。
そのうえで、
- 自分にしかできない仕事
- 自分じゃなくてもできる仕事
- 今後手放したい仕事
に分けていきます。
すべての仕事を効率化する必要はありません。
1時間かかっている仕事を30分で終わらせる方法を考えるより、その仕事自体を自分がやらない方法を考えた方がいい場合もあります。
時間の使い方を改善する前に、まずは自分が抱えている作業そのものを見直します。
経営者は「経営の幹」に時間を使う
経営者には、経営者にしかできない仕事があります。
- 経営戦略
- 商品・サービスの改善
- 顧客満足度の向上
- 会社の方向性を決める
- 売上・利益などの数字を確認する
- 人や組織について考える
- 新しい事業やサービスを考える
会社の将来を左右する「経営の幹」の部分です。
経営者が目の前の作業に追われていると、この部分に使う時間がなくなります。
毎日忙しく働いているのに、半年経っても会社の仕組みは変わらない。新しい商品も作れない。スタッフの育成も進まない。集客や利益についてじっくり考える時間もない。
これでは、経営者が会社の中で一番忙しい作業員になってしまいます。
現場に入ることが悪いわけではありません。
小さな会社であれば、経営者自身が現場で仕事をすることも当然あります。
大切なのは、経営者としての仕事をする時間が確保されているかどうかです。
自分にしかできない仕事を全力で行う。そのために、自分じゃなくてもできる仕事を手放していきます。
自分じゃなくてもできる仕事を手放す
最初に手放しやすいのは、単純作業やルーティン作業です。
- 毎月繰り返している事務作業
- データ入力
- 請求書の作成
- 予約管理
- 定型的な顧客対応
- 資料の整理
- SNSの投稿作業
- ホームページの更新作業
手順を決めれば他の人でもできる仕事は、経営者が抱え続ける必要はありません。
経理や労務についても同じです。
専門的な判断が必要な部分は専門家に任せ、経営者自身がすべての実務を行う必要はありません。
マーケティングも、経営者が考えるべき部分と実作業を分けることができます。
誰に売るのか、どんな商品を売るのか、どんな会社にしていくのかという方向性は経営に関わる重要な仕事です。
一方、ブログの投稿、SNSの更新、広告の設定、画像制作、アクセスデータの集計などは、必ずしも経営者自身が行う必要はありません。
「自分でできる」という理由だけで仕事を抱えないことです。
自分でできる仕事と、自分がやるべき仕事は違います。
苦手なWeb・パソコン作業に時間を使いすぎない
- ホームページ
- ブログ
- SEO
- SNS
- Web広告
- YouTube
- アクセス解析
現在の集客では、Webを使う場面が非常に多くなっています。
これらの作業が得意で、自分で短時間にできるのであれば、自分で行っても問題ありません。
一方、パソコンやWebが苦手な人が、操作方法を調べながら何時間もかけて作業しているのであれば、その時間の使い方は見直す必要があります。
ホームページの修正に3時間使うのであれば、その3時間を商品・サービスの改善や顧客満足度の向上、今後の事業戦略を考える時間に使うこともできます。
社員に任せる。外注する。専門業者に依頼する。AIを活用する。
重要なのは、何でも外注することではありません。
誰がやるのが最も効率的なのかを考えることです。
経営者が方向性を決め、実作業を他の人に任せるという分担もできます。
Web集客に力を入れた結果、本業や経営に使う時間がなくなってしまっては本末転倒です。
労働集約型ビジネスは仕組みから考える
- 美容室
- 整体院
- 飲食店
- 制作会社
- コンサルティング
- 各種代行サービス
人が動くことで売上が発生する労働集約型のビジネスでは、時間の問題を考えるうえでビジネスモデルそのものを見る必要があります。
経営者が忙しくなったから社員を一人増やす。
自分の仕事をその社員に任せれば、経営者の時間は増えるかもしれません。
しかし、社員を増やせば人件費も増えます。
仕事を任せたことで経営者の時間は増えたものの、会社の利益が減ってしまえば、経営として別の問題が発生します。
さらに、一人のスタッフが一日に対応できるお客様の数や、一か月に処理できる案件数には限界があります。
人を増やす
売上が増える
人件費も増える
さらに売上を増やすために人を増やす
この繰り返しだけでは、どこかで利益や売上の限界が見えてきます。
だからこそ、スタッフや社員を増やすのであれば、全体の仕組みから考え直す必要があります。
- 誰が何を担当するのか
- 一人あたりどれくらいの売上を作るのか
- どれくらいの利益を残すのか
- 標準化できる仕事は何か
- AIやシステムで減らせる作業は何か
- 単価を上げることはできないか
- 継続的な売上を作ることはできないか
単純に人を増やすのではなく、人を増やしても利益が残る仕組みを先につくることが重要です。
時間を作る目的は「自分にしかできない仕事」をするため
時間がないときに必要なのは、すべての仕事を早く終わらせることではありません。
まず、どんな会社にしたいのかを決める。
自分が何に時間を使っているのかを確認する。
自分にしかできない仕事と、自分じゃなくてもできる仕事を分ける。
単純作業やルーティン作業を手放し、社員、外注、専門業者、AI、システムを活用する。
労働集約型のビジネスであれば、人を増やす前に、その人数で売上と利益を作れる仕組みを考える。
こうして作った時間を、経営戦略や商品・サービスの改善、顧客満足度の向上など、経営者にしかできない仕事に使います。
経営者が何でもできる必要はありません。
「自分でできるから自分でやる」のではなく、自分にしかできない仕事をするために、自分じゃなくてもできる仕事を手放す。
時間がない状態から抜け出すためには、時間管理の方法を考える前に、仕事の持ち方と会社の仕組みを見直すことが大切です。
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