エステサロンのトータルブランディング事例!コンセプトの明確化で完全差別化

なぜ今、エステサロンにトータルブランディングが必要なのか

エステサロン業界は今、転換期を迎えています。新しい店舗が続々とオープンする一方で、既存店の淘汰も進み、集客の難易度が一段と高くなっています。
お客様の目はより厳しくなり、価格や立地だけでは選ばれない時代に突入しました。そんな中でサロン経営を安定させるために求められているのが、「トータルブランディング」の視点です。
トータルブランディングとは、単におしゃれなロゴやデザインで見た目整えるだけではありません。
理念・コンセプト・サービス・接客・SNS発信・空間づくり・言葉の使い方など、すべての要素を一貫性のある世界観としてまとめ、お客様の心に深く残るよう設計すること。
これができているサロンは、価格競争に巻き込まれることなく、指名や紹介で安定的にお客様が集まるようになります。

集客競争が激化する中で生き残るためのブランディング

エステサロンの数は年々増加し、ホットペッパーなどのポータルサイト上には多くのサロンがひしめき合っています。
数多くの選択肢の中から、なぜお客様はあなたのサロンを選ぶのでしょうか?
もし「価格が安い」「通いやすい場所にある」といった理由しかないなら、今後の継続的な集客には不安が残ります。
大切なのは、他では得られない価値を明確に伝えられるかどうかです。
そのためには、サービスの質を高めるだけではなく、「なぜそのサービスを提供しているのか」「誰のどんな悩みを解決できるのか」という根本的なメッセージを一貫させる必要があります。

ブランディングの出発点は言語化から

お客様が求めているのは、単なるリラクゼーションではなく、自分の悩みを本質的に理解し、解決に導いてくれる存在です。
例えば「うちのサロンはこんなところが違います」と言える明確な理由が必要なのです。
多くのサロンが「丁寧な接客」や「こだわりの施術」といった抽象的な表現にとどまりがちですが、それでは差別化になりません。
誰に対して、どのような変化を届けるのか。それをお客様目線で、具体的な言葉に置き換えて伝えることが、ブランディングの第一歩です。

札幌のTrue Faceさんの事例に学ぶ ブランディング成功のポイント

ここでご紹介するのは、札幌市にあるエステサロン「True Face」の事例です。
このサロンは、外見の美しさだけでなく「からだの土台から整える健康美」をコンセプトに掲げ、他のサロンとは一線を画しています。
明確なコンセプト設計と、メッセージの一貫性がブランディング成功のポイントとなっています。

エステサロントータルブランディング【ツゥルーフェイス札幌様】

コンセプトは「からだの土台から美しさをつくる」

True Faceの最大の特徴は、「表面だけを整える美容ではなく、体の中から本来の美しさを育てる」というスタンスです。
姿勢、血流、自然治癒力など、体の根本的なバランスに着目し、見た目の変化だけでなく、体調の改善や未来の健康まで見据えた施術を行っています。
このコンセプトにより、True Faceは単なるエステではなく、未病ケア・体質改善・アンチエイジングなど複合的な価値を提供する存在として、お客様から高い信頼を得ています。

サロンのコンセプトを解りやすく見せる

ターゲットの本音の悩みに寄り添ったメッセージ

ターゲット層である30代後半〜50代の女性は、加齢による体調や体型の変化を感じながらも、病院に行くほどではない「なんとなく不調」に悩んでいます。
True Faceでは、こうした悩みに真っ正面から寄り添うメッセージを発信しています。

「最近、疲れが取れにくくなった」
「肌のハリが落ちてきた」
「姿勢の崩れが気になる」

これらの声を拾い、共感を呼ぶ表現に言語化することで、広告やSNSでも強い訴求力を持たせています。

未来志向の提案で信頼感と継続利用を獲得

True Faceが掲げる「未来へ続く健康美」というキーワードは、一過性の結果に頼らず、継続的な通院を促す強力なメッセージとなっています。
エステにありがちな「その場しのぎ」ではなく、将来の自分の体と向き合い、丁寧にメンテナンスしていく価値観を育てることで、リピーターの定着にもつながっています。

True Faceのブランディングを支える3つの柱

1.具体的な複数の悩みキーワード

  • 肌のくすみが気になる
  • 顔がむくみやすくなった
  • 疲れているのに眠りが浅い
  • 体重は変わらないのに体型が崩れた
  • 足腰が冷えて、代謝が下がっている気がする
  • 呼吸が浅くなり、緊張しやすくなった

このように、具体的で日常的なキーワードを使うことで、同じ悩みを持つお客様に深く刺さるブランディングが実現できます。

2.未病ケアと自然治癒力を組み合わせた独自のサービス設計

True Faceでは、東洋医学や自然療法の要素を取り入れながら、現代人が抱える未病のサインにアプローチしています。
筋肉や骨格の歪みを整えるだけでなく、内臓の働きや呼吸、自律神経のバランスにも配慮したトータルケアを提供。
これにより、エステの枠を超えた「からだを整える場」としての信頼を築いています。

3.施術とコンセプトが一貫した顧客体験

サロンに入った瞬間から始まる体験すべてが、コンセプトに基づいて設計されています。
カウンセリングでは、お客様の生活習慣や体調のヒアリングを丁寧に行い、施術後のセルフケアまでフォロー。
空間の香り、照明、BGMまで一貫した「ブランド価値」を提供することで、サロン全体がブランドの一部となっています。

あなたのサロンでもできる ブランディング成功のステップ

まずは「誰に、どんな価値を届けたいか」を明確に

ブランディングの起点は、ターゲットの明確化です。
20代の美容意識の高い女性にリラックス空間を提供したいのか、40代の疲れを抱えた女性に健康的な未来を届けたいのか。
誰の人生をどう変えたいのかが明確になれば、必要なサービスや発信の方向性も自然と見えてきます。

サービスとメッセージを一致させる工夫

例えば「健康的な美しさを育てる」というメッセージを掲げるなら、使う化粧品や施術方法にも根拠が必要です。
矛盾がない設計が、お客様の安心感や納得感につながります。
SNSの投稿やメニュー説明文にも一貫性があるか見直してみましょう。

世界観を伝えるビジュアルと言葉のデザイン

ロゴやチラシ、SNS投稿のデザインだけでなく、サロン内のインテリアや言葉遣いも世界観の一部です。
「静かに整えるサロン」なら柔らかいトーンと落ち着いた色味、「元気をチャージするサロン」なら明るい色彩と前向きな言葉を使うなど、見た人が一瞬で印象を受け取れるよう設計しましょう。

ブランディングは高単価とリピートへの最短ルート

想いと強みが伝わるサロンに生まれ変わる

ブランディングとは、あなたのサロンの「らしさ」を明確にし、それを伝える技術でもあります。
価格や立地に頼らず、理念やコンセプトに共感したお客様が集まるサロンを目指すことが、結果として売上やリピートにつながります。

コンセプトが定まれば集客の悩みは半減する

広告費をかけても集客が伸びないと感じるなら、まず見直すべきはコンセプトです。
ターゲットに向けた言葉が具体的か、サービス内容と矛盾していないか、世界観が伝わっているか。
それらを整えることで、あなたのサロンは確実に「選ばれる存在」へと変わっていきます。

The following two tabs change content below.
アバター画像

城岡 崇宏

株式会社城岡プロモーションの代表取締役で、ブランディング・マーケティング・デザインの3つの視点からトータルブランディングを提供するコンサルティング&制作会社を運営しています。​北海道と東京で複数のサロンや店舗を経営し、実践的な経営戦略を基に、10年・20年と継続的に利益を生み出すビジネスの土台作りにフォーカスした内容をメルマガで発信しています。​「リピート集客経営」を基本の考え方に、お客様に選ばれ続けるビジネスモデルを一緒に育てていくことを目指しています。